地平線を越えて:ICT革命とユニバーサル社会
序
情報通信技術は、これまでになく急激なスピードで変化しつつある。かつて複数年の寿命であった様々な製品が、現在では1年ももたない。適用技術の開発や新 技術のアクセシブルなバージョンアップを含む、これまでのアクセシビリティ戦略は、この急速な変化の中で失速しつつある。さらに変化するのが単に製品だけ ではなく、基礎となる技術も同様であるという事実によって、さらに状況は悪化している。例えばアナログ携帯電話は、やっとアクセシブルになったときには、 デジタル携帯電話に取って代わられてしまった。今やいくつかのデジタル電話方式(例えばTDMA)は、より新しい技術のために徐々に廃止されている。この ような技術の激しい変動は、しかしながら、より良いATとよりアクセシブルな主流技術に対しても新しい可能性を開きつつある。
全米障害者協議会(NCD The National Council on Disability)は、情報通信技術における鍵となるトレンドを調査し、これらのトレンドが障害者に与える可能性と課題を明らかし、そして可能性を最 大にして課題とバリアを避けるための戦略を提案するという計画に着手した。技術における変化は漸進的なものが多いが、いくつかは未来を根本から変える革命 的なものもある。これらの変化は、例えば「障害」、「AT」、「ユニバーサルデザイン」といった言葉の概念や定義、そしてこれらの言葉の使われ方について も、まったく新しい考え方を提示する可能性もあるのだ。
本論文で論じられている技術のトレンドは、ユニバーサルにデザインされた製品と、ATの入手しやすさ、使いやすさ、価格などを改善することが、障害を持つ 人々の生活の質に大きな影響を及ぼす可能性を示している。しかしながら、われわれの社会が、働いたり、話したり、学んだり、買い物をしたり、周囲と関わっ たりといった日常生活の全てを技術に依存するようになればなるほど、障害を持つ人が同じ技術にアクセスできることが不可欠となり、アクセスが保障されな かった場合のコストは増大するだろう。技術進化の速度は増しており、技術的な溝は深くなる可能性がある。今日、我々が採用する政策は、将来のテクノロジー が、障害者をエンパワーできるかどうかを決めるのだ。すなわち、彼らが働き、学び、コミュニケーションをとり、買い物をし、自立して生き、社会の同じ構成 員として、実りある人生を送れるかどうかを決めるのである。
政策に変化をもたらす技術的進歩
技術の進歩が、技術および障害に関する資金や政策を再考する必要にどうつながるかを理解するためには、基本的な事柄がどのように変化しているかを理解する
ことが重要である。このレポートでは、鍵となる四つの技術のトレンドが選ばれ、議論されている。このような進歩がもたらす可能性とバリアについては、次の
章で述べる。
以下に続く議論の中には、想像力を刺激するものもある。だが、別途示される場合を除き、議論される全てのものは、既に市販されているか、研究者によって既
にデモンストレーションが行われたものである。この章は、よりわかりやすく定期的に更新されたリストに基づいており、参考文献とリンクを含むhttp://www.trace.wisc.edu/tech-overviewを
参照していただきたい。
トレンド1.コンピュータは処理能力を拡大させ、サイズとコストを縮小する
コンピュータの力は、急激な速度で成長し続けている。同時に、電子部品は縮小し、製品のサイズ、消費電力、コストも減少している。レイモンド・カーツワイ ル氏は、この変化を専門外の人にも実感してもらうため、次のように述べている。「2000年には1000ドルで買えるのは虫1匹ほどの処理能力のコン ピュータだったが、2010年までにはねずみ1匹ほどの能力、2020年までには人間の脳と同じくらいの、そして2040年までには、人類全ての知能を持 つコンピュータが買えるようになるだろう。」カーツワイル氏はまた、2029年を、コンピュータがハード面でもソフト面でも人間と同じレベルの活動をでき るようになる年として、予測している。
PDAのサイズは、ペーパーバックの大きさからクレジットカードの大きさにまで縮小し、今や携帯電話の背後で動く機能の一つに過ぎなくなった。携帯電話 は、レンガほどもあったサイズと重さから煙草のライターの大きさになり、それもほとんどは電池の大きさで占められているのである。複数のウェブサーバーは 爪先に(電力なしで)取り付けられるほどになり、RJ45(のインターネット)のケーブルジャックはジャックの内部に直接組み込まれたウェブサーバーが利 用できるようになっている。
研究者たちは、直径が人間の毛髪程度である道具類を、すでに開発している。人間の毛髪1本よりも何百倍も小さなモーター、そして今や鞭毛を使って血管内を 動き回る小さな細胞レベルの仕組みの研究を進めている。ナノテクノロジー分野は、このように、多くは連邦政府の資金によって、始まったばかりである。
これらの装置を作り出すには非常に高価な技術が必要とされているが、一つの装置あたりのコストは急激に下がっている。かつて手作業で組み立てられていたセ ンサーは、今日では大量生産され、時にはまるで「印刷物のように」作られている。機械計算にかかるコストはおよそ4、5年毎に10倍下がっている。 10~15年ほど前のスーパーコンピュータより計算能力が大きな子供のビデオゲーム機も、今では珍しくない。科学者たちは今や、そのスピードに追いついて いくために、マイクロチップの中の金属線の代わりに光を使おうとしている。
計算能力が増大し、サイズとコストは減少するというこのトレンドにより、ATは、可能な限り改善され、また全く新しいタイプが作られるだろう。このトレン ドはまた、メインストリームの技術に対し、障害を持つ人々のニーズにより簡単かつ効率的に適合できる可能性をもたらす。
トレンド2.新しいタイプのインタフェースを可能にする技術進歩
ヒューマンインタフェースは、技術製品が、障害者にとって使えるものであるかどうかを決定する、もっとも重要な要素のうちの一つである。インタフェース技 術の進歩は、より良いAT、よりアクセシブルな主流技術、そしてこの両方の概念を統合する全く新しい可能性を生み出す。
投影された映像インターフェース プロジェクターとカメラを使って、企業はフルディスプレイとコントロールパネルのキーボードから卓上、壁、その他平らな表面ならばどんなところにでも映し 出せる製品を開発した。人々はこのイメージ上の「ボタン」に触ることができる。カメラは動きを追い、ボタンやキーはまるで本当に存在しているかのように作 動する。ある装置はポケットサイズで、キーボードを卓上に映し出し、その卓上のキーボードをタイプすれば、ユーザーは自分のPDAにデータを取り込むこと ができる。映像インタフェースの中には、音波を使ったものもある。
バーチャル・インタフェース 更に未来的な技術として、研究者たちは人の目前の空間に浮かび上がる映像を映し出す能力をデモンストレーションしてきた。この眼鏡またはゴーグルを使った システムによって、ユーザーにはそこに浮かぶ映像だけが見える。いくつかのシステムは、映像を直接網膜に映し出す。ポケットコントローラやジェスチャ認識 の技術を使うことによって、ディスプレイと共に動くコントローラを操作することができる。モーションセンサーは、ディスプレイを、ユーザーの頭の動きと共 に動かし、また静止したままにさせることができる。
拡張現実感 研究者たちはまた、この映像を映し出す能力を、拡張現実を作り出すために、人が現実に見ているものに重ねることにも使っている。あるプロジェクトでは、旅 行者が外国の町を動き回れるように、全てのサインを自動的に認識して翻訳する眼鏡をかけることを計画している。外国人の旅行者がサイン表示を見つけると、 母語へ翻訳され、そのサインの上に提示されるのである。
バーチャルリアリティ 超高解像度ディスプレイの研究には、現実とそっくり同じに見える映像を映し出すことを可能にするという目的がある。研究者たちは、解像度とコストが折り 合って、全ての壁が映像技術で埋め尽くされ、窓として、ワークスペースとして、美術空間として、またエンターテインメントのために、ユーザーが望むように 使える日が来ることを心待ちにしている。360度動くことが可能な3次元映像を提示して、研究者たちは、最終的には現実と区別のない壁や環境を作り出すこ とを目指している。
人工現実感のイメージ技術は、主に科学などを教えるため、すでに教室で使われている。仮想的に、「自分を小さくする」技術は、人間には見えない、または触 れない何かを探索するために使われてきた(訳者注:自分を小さくすることで血管の中に入ったり昆虫の世界を体感するような場合など)。(反対に自分を仮想 的に)大きくする技術は、世界的な視野をもたらしてくれる(訳者注:地球規模で気候変動を考えたりすることなど)。仮想的な化学実験を行うことは、学生に 対し、大変面白く教育的効果のある実験を、安全に(毒物や爆発もなく)、かつ安価に(高価な化学薬品や道具を使わなくても)可能にするのである。時間を拡 張したり圧縮したりすることは、認識や操作や学習を促進してくれる。
ハンズフリーと音声操作 両手を使わないで話せる電話機は、もう既に存在している。一人の声だけを拾って周囲の雑音をカットし、騒々しい環境の中でもコミュニケーションと声のコン トロールができるような複数配列の新しいマイクロフォンも開発された。使う人の顔を自動トラッキングすることにより、カメラをわざわざ合わせなくても、顔 と顔のコミュニケーションが可能なカメラもある。基本的な音声認識は3ドルのチップの中で利用できるし、内容を限った音声認識は広く使われている。IBM には「超人的音声認識プロジェクト」があり、それは人間よりももっとよく音声を認識できる技術を開発することを目指している。
音声出力 音声出力を製品に組み入れるコストは、ほとんど全ての製品に音声が提供されるところまで下がった。今日の一般的なオペレーティングシステムのすべてには、 無料の音声合成技術が組み入れられているか、または利用できるようになっている。ホールマーク社は、音声出力付きのグリーティングカードを3ドル99セン トで出しており、それは電子装置の付いていないただの紙のカードよりもたった50セント高いだけである。最近では、1年間市場に出回っていた標準的な携帯 電話が、ソフトウェアのみのバージョンアップを得て「話す」携帯電話になった。デジタル音声でメニューが読み上げられるだけでなくショートメッセージサー ビス[SMS]のための、テキストを音声に変換する機能が備わった。全ての音声機能を備えた電話機は、利用契約付きで29ドルで売られている。
自然言語処理 人間の言語を処理する技術の可能性は進化し続けている。発話内容に制限のない完全な自然言語処理はまだ利用できる段階ではないが、話題を限定した自然な言 語処理は電話で使用されており、間もなく人間が製品に向かって話すことができるようになるであろう。
人工知能エージェント ユーザーがバーチャルな人間とチャットできたり、バーチャルな人間がサイトで情報を探すのを手伝ってくれたりするウェブサイトがある。タスクのモデル化、 人工知能、自然言語の研究は、ユーザーがエージェントと対話したり、情報を探すのを助けたり、制御盤を操作できる方向に向かっている。しばしばSFの題材 にもなってきたが、シンプルな形の知能エージェント(訳者注:日本の感覚でいえば単機能の家庭用ロボットか?)が家庭にいることが現実になるような技術開 発のレベルにまで到達しつつあるのである。
マイクロプロセッサによって制御されるユーザーインタフェース 今日のように製品がプログラムを動かすマイクロプロセッサによって制御されるとき、製品は利用するたびに異なる方法で動くようにプログラムできる。処理能 力がより高く、よりメモリーを搭載したプロセッサを使用すれば、様々の異なる方法で制御したり、ユーザーの好みや必要に合うように変えられたりする新しい デバイスの出現につながる。
マルチモーダル・コミュニケーション 人々がコミュニケーションできる方法は、急激に多様化が進んでいる。ビデオカンファレンスによって、テキスト、視覚、声によるコミュニケーションが同時に 可能となった。チャットやその他のテキスト技術には、声やビデオも加えることが可能になってきている。さらに異なるモダリティ間の相互変換技術も成熟しつ つある。ネットワーク上で、ヒューマンエージェントを介して、オンライン上のある地点で誰かがしゃべったことを、他の地点で他の人が読むということは、既 に可能となっている。将来的には、感覚モダリティ間で変換する技術は、全てのユーザーにとって一般的なものになるかも知れない。
脳による直接制御 バンドや帽子の形をした外部電極が、脳による基本的な制御ができる商品として、今日、入手可能である。脳の外側、および脳内部に電極アレイを埋め込む研究 は、脳から直接インタフェースがとれることを示し、コンピュータ、コミュニケーター、マニピュレーター、環境制御等の基本的な操作を可能にしている。
トレンド3.いつでもどこでも繋がる―オンデマンドのサービス
新しい進歩によって、たとえどこにいようとも、人々がコミュニケーションと情報のネットワークにつながることが可能になる日がすぐに来るだろう。面倒を見 てくれる人から離れても、ボタン一つでつながることができるのだ。環境の中の全てがつながる、それもほとんどワイヤレスでつながるようになって、人々はコ ミュニケーションやコントロール、そして「存在」さえも全く新しい方法で考えるようになるだろう。これまで配線やコネクターに悩まされてきた人は、もうそ れを必要としなくなる。ネットワーク上のサービスとして、人々に対する支援が、必要に応じて、どこにいても提供される。このような進歩は、あらゆる新しい 機種のATが利用される機会を、つくりだしていくだろう。
ワイヤレス電子機器-繋がる世界 ヘッドセット、コンピュータネットワーク、音楽プレイヤー、センサーなどは、既にワイヤレスのものが存在している。例えばZigBeeのような新しい技術 によって、非常に小さく、ワイヤレスでつなげて、消費電力の少ない装置が可能になるだろう。例えば電気のスイッチは、小型の10年電池で動き、入出力の配 線も不要なものになるだろう。人々はその電気のスイッチを、使いやすい壁の、使いやすい高さに、ただ置くだけになるかも知れない。そのスイッチを押すだけ で、今までのように電灯をコントロールできるのだ。 もしも他の誰かが別の場所で電気のスイッチが必要になったら、壁からそのスイッチを外して欲しいとこ ろに付け直すだけだ。または好きなところならどこでも、車椅子であろうが卓上盆であろうが、もう一つスイッチを取り付けるだけなのだ。
高速無線ネットワークもまた進化し続けており、コストは下がり続けている。テレビ、ビデオレコーダー、その他のどんなものでも(壁の電源配線は例外だ が)、その間の配線は必要なくなるだろう。電動車椅子のユーザーは、家中すべてのものにつながるコントローラを椅子につけられるようになり、しかも完全に 自由に動けるようになるだろう。
バーチャルコンピュータ コンピュータは(物理的な)姿を消すかも知れない。そしてコンピュータの能力はネットワーク上で利用されることになるだろう。どこにいようとも、壁やポ ケットの中などどんなものもディスプレイに利用して、情報にアクセスしたり、コンピュータでできることを実行したり、映画を見たり、音楽を聴けるようにな るだろう。個々の製品をアクセシブルに作る代わりに、製品はサービスおよび機能として存在し、それらは個々人の好むインタフェースを通じてアクセス可能に なるのかも知れない。
自分の選んだコントローラーから周囲の全てを制御する 新しいURC(ユニバーサル・リモート・コンソール)の標準が作成されたので、他のデバイスから、製品が制御できるようになる。これらの標準に準拠した製 品は、製品に組み込まれたインタフェースだけでなく、他のインタフェースからも制御できる。例えば、タッチスクリーンで扱うサーモスタットや、平らなボタ ンの付いた電気コンロを(訳者注:これらは視覚障害者や肢体不自由者には使いにくい)、携帯電話から音声によって使うことや、小型の携帯型点字入出力装置 によって制御することも可能になるのである。
位置を把握するシステム GPS[Global Positioning System;全地球測位システム]装置によって、人々は屋外における自分の位置がわかるようになった。そしてそれらは、既に携帯電話や大型の腕時計の中 に組み込まれるほど小型化されている。GPSが機能しない場所で正確な場所の情報を提供するために、RFID[Radio Frequency Identification]や頭上の照明設備から出る光の中に信号を埋め込む装置などの技術が、研究開発されている。
オブジェクト識別 ほとんど全てのものに電子署名を与えるために、小さなチップが埋め込まれるようになる。RFIDチップは、今や日本ではお金に埋め込まれるほど小さくなっ ている。
いつでもどこでもオンデマンドで支援 つながることさえできれば、どこでも、いつでも支援を求めることができる。何かをどのように操作するのか分からない人でも、その人が見ているものを見なが ら問題解決に力を貸してくれる友人、同僚、またはプロの支援者に即座に協力してもらうことができる。移動に対して支援が必要な人が、ボタン一つで支えてく れる誰かとともに、自立して旅行ができるようになる。このような支援は、ものごとを深く考えたり、障壁を越える方法を見つけたり、何かを聞き分けたり、翻 訳したりといったことを助けてくれる。そして、あらゆるタイプの支援も、それが提供し終わったら、すぐに消えてしまうだろう。
ウェアラブルテクノロジー 今日では、音楽プレイヤーが内蔵され、スピーカーとマイクロフォンが襟に付いたジャケットさえ存在する。キーボードは洋服のように折りたためるし、電子回 路はシャツや他の衣類に織り込まれるようになった。超音波を使って近くの物体を感知し、振動して警告信号を着用者に送るコンピュータ内蔵の眼鏡や靴が、今 では存在するようになった(訳者注:視覚障害者には大変便利な機能であると思われる)。こんな靴は、GPSシステムを使って、着用者に今いる場所や向かっ ている方向を教えてくれるだろう。
体内埋め込み技術 聴力を提供するために、人工内耳手術がある。心臓や脳のペースメーカーも広く知られている。小型化が進むと、全ての種類の電子回路を人間に埋め込むことが 可能になるであろう。さらに、生体適合性のある物質についてだけでなく、生物を使うエレクトロニクスについても研究が続いている。
トレンド4.バーチャルな場所、サービスプロバイダ、製品の創造
おそらく、ICTの進歩の中で最も革命的だったものの一つは、WWWの開発である。インターネットは1990年代までには徐々に広まっていたが、ウェブ技
術によって、それまで使えなかった人々が近づきやすくなり、使えるようになったのだ。それは人々にものごとの新しい扱い方を知らせただけでなく、全く新し
い社会、産業、教育の概念を発展させることになった。それはまた、サイバースペースの中にだけ存在するバーチャルな「場所」を作り出した。これはバーチャ
ルな環境、ショップ、コミュニティセンター、そして完全なバーチャルコミュニティを含む。ネット旅行は、人々が、かつては本やドキュメンタリーを通しての
み可能であった場所に行ったり、ものを見たりすることを可能にした。電子的に再現する技術によって、人は、あたかも自分がその場所にいるかのように、自分
の歩きたい速度で、現実に存在する場所を(バーチャルに)探検することが可能になった。人々はそのようにして、例えば有名な美術館を自由に歩き回ることが
できるのだ。ウェブはまた、通常の場所にある本物の店舗では置いておくのが難しいほどの、大量の製品とサービスを供給している。