2006年CSUNツアーレポート:関根千佳(1)
3月20日 その1 成田から出発 機内ではインドを思う
今年のCSUN出発はなんだかいつもより余裕がある。毎年、出発の直前になってもまだがしがしとメールを打っていたものだったが・・・・。時期的に少し遅くなったのでいろいろな期末のプロジェクトが収束してしまったせいなのか、それとも出発が月曜だったので準備を週末に時間をかけて行えたせいか・・・・。ともあれ、ゆっくりとものごとが進むのはいいことだ。それでなくても、私はせかせかと、駆け回っている印象が強いのだから。誰かが関根はカツオだとか言っていたなあ。泳いでいないと死んじゃうって。失礼な。本当はもっと「スローなユビキタスライフ」を実生活でも送りたいんだ。カツオよりは、猫の方が羨ましい。好きなだけ寝て、ときどきほしいだけご飯食べて、たまに子供や老人と遊ぶ。介助犬はいても、介助猫ってゼッタイ無理だろうなあ。仕事するって概念なさそうだもの。で、うちの猫にごはんをあげて、社員のFさんと美味しいお魚のランチを食べて、少しだけ猫気分で、さあ、出発だ。と思ったら・・
「あ、JTBから送ってきた出入国書類のパッケージ忘れた・・・・」電車に乗ってから気づく。やっぱり最初からドジっている。まあいいや。航空券が入っているわけじゃない。書類は自分で書けばいいし。困るのは名札だな。団体で荷物を扱ってもらえないと困るかも。
先発隊に空港バスからメールを入れる。返事を読むとなんだかてんやわんやみたいだ。何と言っても今年のCSUNは、史上最大(昨年もそう言ってたが)の63名の参加!全員がノースウェストの便では乗らなくて、たまたまキャンセルの出たJALで追加を受け付けた。私はその後発隊で行く。現地の交通も、大型リフトバス一台では納まらなくて、ついに小型バスまで追加してしまった。コスト、大丈夫かなあと、なんだか主催者のような気分で心配になる。いかんいかん、私たち、ユーディットのメンバーはあくまで一般のお客なんだから。ちゃんとお金払って参加しているんだし。とはいえ、やはり状況は気になる。全員問題なく乗れたかな?飛行機で気分悪くなる人いないかな?東京女子大や美作大など、教え子が多いせいもあり、なんだか、母親の気分に近いかもしれない。
平日なのに、高速道路はかなり混んでいる。3月20日、期末のゴトー日だから無理もない。なんとか空港へたどり着く。今回の後発部隊は8名だ。以前、インド視察もご一緒したYさんと一緒なのは心強い。何がって?女の子ツアーができることだ!(「女の子」は、ちょっと無理があるかな?(^^;))でも、長年、おじさまとの仕事モードの出張ばかりだった私は、Yさんとのインドツアーで、女性だけで行く楽しさにやっと目覚めたのだ!グルメにエステ、お買い物と、どうやら連れ合いと行くときやおじさま方と仕事でいくときよりも、はるかにお金を使ってしまうかも。で、今回も最初からお買い物全開モードである。成田ですでに?万円も化粧品を買ってしまった。。。(でもこれは正解。今回はこの後、免税品のお買い物をする機会は全くなかったのだ!)
飛行機は満席だ。シートリクエストは有効で、なんとか二人席の通路側に座れた。ラッキー。隣に座ったおじさまは素敵なインド人である。ベジタリアンミールの話をきっかけにずいぶんお話した。ものすごくきれいなクイーンズイングリッシュだ。インドでずっとパイロットをやっていたが、今は家業をついで宝石商と旅行会社を経営しているとか。前回の私のインド滞在は、IT系っぽく、デリーとバンガロールだけで、アグラにもジャイプールにもいけなかったので、ちょっと不完全燃焼だった。それを告げると、次回は、ジャイプールのじぶんちにぜひ泊まって!と熱心に勧めてくれた。きっと豪邸なんだろうなあ。貧富の差も激しいけど、富める人はそれをおごらず、貧しい人の中でも哲学者や詩人のまなざしに出会うインドは、不思議な国だ。アメリカに向かっているのに、こころはふっとインドに向いていた。いつかまた行きたいものだ。おそらく、インドはこれから数年後には、もっとずっと存在感を増しているだろう。英語力とIT、2つのキーワードを兼ね備え、独自性を保ちながら、先見の明がある。昨年仕事で出会ったビジネスマンも、インドとシンガポールに拠点をおいて、欧米の公的サイトのアクセシビリティチェックをインドの障害者に依頼していた。こういったことが、今後IT産業ではごく当たり前になるだろう。キャプテンと楽しく話して、行きのフライトはあっという間だった。