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2005年CSUNツアーレポート:関根千佳(3)

3月16日(その2) デモに見る今年の傾向

写真:展示されている携帯電話午後はデモが始まったのでヒルトンから見始める。なんだか、展示ブースが増えている。いくつかのブースで呼び止められた。 数年前、APECの招待講演で韓国へいったときに会った大学教授たちが、ベンチャーを起こしていたりする。 おお、最初から韓国語、中国語、日本語、英語のバージョンがあるぞ。台湾の企業、中国の企業も来ていそうだ。 今年はKGSアメリカとか、松下とか、Times Corporationも変わらず出展していたし、なんとなくだが、アジア勢の進出が目立つ気がする。 ITが、アメリカでは衰退気味だというが、今後、巨大なアジア市場において、このエリアが熾烈な競争状態になりそうだなという予感がした。 携帯電話も、ノキアなどがきちんとしたブースを出している。 
それは、今回のCSUNのセッションに出ていても感じることだ。ITTARCのような、AT企業のサポートをしている政府機関の発表を始め、多くのセッションででは、何度も国際的な市場性検討という言葉で未来像を締めくくった。今後、高齢化が進むアジア各国が、ATの巨大市場として認識されはじめているということは火を見るより明らかだ。洗練されたデザイン、ユーザー中心設計で作られ限りなく使いやすい機能、世界市場を見越して十分にアフォーダブルな買いやすい価格、ユニバーサルデザインの7原則をきちんと守っている多くの機器が、こうやって世界市場で勝って行くのだ。日本も、わかっている企業は、KGSさんのように、部品で世界シェアNO.1という状態になりうる。だが、国内でもきちんとした市場を作れていない現状で、日本の支援技術メーカーが今後、世界市場に打って出て行けるだけの体力や世界戦略があるのだろうか?会場でも、いくつかのアメリカの老舗メーカーが倒産したという話も聞いた。このエリアは、常に群雄割拠であり、市場の厳しい選別にさらされている。政府の補助金に頼ることもなく、一般の産業として、常に独立した存在だ。開発に補助金、営業に補助金を頼る、いや頼らざるを得ない日本の支援技術企業の脆弱性を思う。どうすれば、こういう企業を、もっとハッピーにできるのだろう? 

夜はNTTドコモさんのグループとステーキを食べに行く。これまでアメリカで食べたステーキの中で、一番柔らかくて美味しかった。私はヒレステーキのパイ包み焼きという上品なお料理を頼んだのだが、実に洗練されていた。みなさんのも少しずつ頂いて食べてみたが、どれも日本人の口にも合う美味しさであった。なんとなくお醤油味のような気がしたが、隠し味に使っているのかもしれない。アメリカの料理も進化しているのだ。 

この日の晩は、JTBルームに行くのをやめて、NECのIさんと、TOTOのSさんのお二人に、マッサージをしていただく!これまでご一緒してきたツアーでも、一晩は彼女たちにお願いしていたのに、なんと今年は二人いっぺん!お姫様になったような極楽気分で、長年凝り固まった肩や背中をほぐしてもらう。ああ、天国。だが、I嬢は厳しいトレーナーでもある。「はい、マッサージは、ストレッチと組み合わせないと意義が薄れるんですよ、では、身体を曲げて〜〜〜〜」うぎゃあ、全然届かないよう。すっごく身体が硬くなっているのがわかる。できるところまで身体を折り曲げたり伸ばしたりしてみたが、痛いけど気持ちよかった。SOHOは同じ姿勢を続けることが多いので、肩や背中に疲れが出やすい。ときどきこうやって、身体をほぐすことも必要だと実感した。お二人とも、本当にありがとうございました。これで今後もがんばって仕事できます!


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