はじめに
今年のCSUNは、出発が3月18日であった。これから開戦するという国に出かけるのはなかなか勇気が要るようだ。おかげで、というべきか、USの
空港は、これまで見たこともないくらい、空いていた。入国審査に5分も並ばないなんて初めてだ。こんなときにアメリカに来る人はかなり酔狂なのかもしれな
い。
だが、ロサンゼルスの空は、相変わらず明るい。マリナデルレイで昼食をとり、サンタモニカへ向かう。何も変わってはいない。広くて、明るくて、人々はフレ
ンドリーだ。わたしの知っているアメリカそのものだ。この国が、まもなく戦争を始めるなんて、どう考えてもわからない。UCLAに立ち寄る。反戦運動もな
い。どこまでも平和で明るい。Tシャツを一枚買う。この空と同じ色だ。
CSUNは今年で8回目だろうか?UDITでツアーを始めてからすでに今年で4回目なので、もしかしたらもっと多いのかもしれない。93年からほとんど参
加しているので、本当は10回くらいきているかもしれないが、あまり古い人だと思われるのもどうかと思うので、8回ということにしておこう。主催者の
CSUNのCODセンター長、Bud Riserより私の方が長いのだ。ま、アメリカ人には18回出たという人もいるから、全体ではあまり長い方でもない
だろう。今年のツアーは34名だ。これでも直前に2名のキャンセルがあった。社命とはいえ、直前に取りやめるのはとても残念なことだろう。(到着と同時に
帰国命令の出た方もあり、もっと残念だったと思われる。やはり平和でないと何も進まないのだ)
初日はレセプションだけだ。相変わらず、なつかしい顔に会える。世界障害者センターのデボラ・カプラン、そして昨年日本へお呼びしたラリー・スキャデンな
ど、アメリカの歴史を作ってきた当事者たちは常に元気である。コンパックのアクセシビリティ部長だったマイケル竹村はHPに移っても元気に仕事をしている
ようだ。彼には弊社の国保がなんとか話し掛けたいと思ってきっかけを探したようだが、遂にチャンスがなかったそうだ。このように、CSUNには、追っかけ
をしたくなるような「かっこいい」障害者がたくさん来る。それがわたしがこんなに長く参加している本当の理由かもしれない。IBMのなつかしいメンバーも
たくさんいる。日本からの参加者も相変わらず多く、ツアーメンバーを始め、たくさんの大学の先生や研究者が来ていた。CSUNでしか会えない人も多いとつ
くづく思う。