セッション-3
Microsoft Global Approach to accessibility
Texthelp や95リーダーのデモ。
Gary Moultonが、日本語の読上げなどの問題をアメリカ人の視点で解説していたのが、非常にわかりやすく思われた。ダブルバイトコードや、単漢
変換における読上げ機能の必要性は、シングルバイトの国民には非常にわかりにくい事柄の一つだが、Garyはアメリカ人の視点で理解し、アメリカ人にわか
るように説明してくれたのである。録音しておくべき内容だったかもしれない。
ただ、95リーダーはJAWSなどに比べ、スクリプトを書けるわけでもなく、企業内アプリケーションなど実際の労働環境などに適用させるためにはかなりの
課題がある。日本からの情報発信という点では意味は大きかったと思うが、ホームページリーダのようなワールドワイド製品になるためには課題が大きいという
立場は明確にすべきだったかもしれない。
韓国からの参加者がNLS化できないか質問していた。確かに、日韓中、ダブルバイト3カ国を最初から視野に入れて製品化するような支援技術企業が出てくれ
ば、これはかなり面白いとは思う。(どうしてIBM APやMicrosoftの北京研究所がそういう方針を出さないのか、私には不思議でならないのだ
が)
TextHelpは今年初めて見たが、MS製品のアクセシビリティをシームレスに向上させるわかりやすいツールで、今後相当普及するものと思われる。特別なソフトを使っているという印象をほとんどもたないで、画面の読上げや一部拡大、追従などが可能である。
印象的だったのはソフトスキャンという機能で、PDFなどグラフィックスで入手したデータをOCRのように画面上で読み取り、テキスト化できるというものである。OCRがいらなくなる時代がくるかもしれない。
Unix and Gnome Accessibility Overview
UNIXのアクセシビリティの説明。朝1番のセッションだったため、最後しか聞けなかったが、JINIなどの方向性や、UNIX,Linuxのアク セシビリティがWindowsのように進化していることを説明していた。各国でセキュリティの観点から電子政府にはUNIXやLINUXを調達する動きが あるが、実際、アクセシビリティの観点からはまだまだ製品が足りない。特に日本では、Sunがどこまで動いているのかよくわからない。外資系IT各社のア クセシビリティ整備状況を確認する必要を感じた。