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3月24日 W3CのSIG(Special Interest Group)会合

みんなのアイドル美希ちゃん

朝、ツアーのみなさんの出発を見送った。今回、障害のある美希ちゃんと一緒だったため、多くのことを学ばせてもらった。行きも帰りも飛行機は一緒でなかったのは残念だが、ボランティア添乗員毛利氏のおかげで、毎晩のナイトセッションが良かったので、みなさんとお話できる時間もたっぷりあったように思う。お世話になりました。 午後はJudy Brewerに頼んで、W3C(World Wide Web Consourtium)のWAI(Web Accessibility Initiative))のSIG(Special Interest Group)の会合に参加させてもらう。日本人は私と情報環境研究所の中村氏だけだ。彼とは経済省のアクセシビリティ標準化の委員会でご一緒している。WAIの各グループが今どのような活動をしているか、問題点は何か、といった説明が行われた。

スタッフも障害者、盲導犬は待つフランスやスペインなど、各国のメンバーも参加しており、とても国際的な雰囲気だ。Judyは私の知る中でも非常に聡明な女性の一人で、この会をまとめる中心的な働きをしている。スクーターに乗っているが、誰も彼女を障害者だから弱者だなんて言えないだろう。わたしはこわくて近づけないくらいだ。しかし、今回、508条のセッションに何度か出ていて、どうもWAIと508条関係者の間の、微妙な関係に気がついた。お互いに距離をおいているようである。もちろん、508条はWAIのガイドラインを基礎にしている。しかし、進むIT技術に、もちろんWAIはついていくだろうが、果たして508条はこのドッグイヤーに追随していけるのだろうか?技術的な部分をWAIが受け持ち、制度の普及を508条関係者が進める。おそらくそんな住み分けになっているのだろうけれど、Judyの発言の中の508条に対する微妙なニュアンスが少し気になった。 今回は介助犬も目だった

休憩後のセッションは少しレポートを書きたかったので失礼した。日本の状況も話してとJudyに言われて、中村さんが説明したらしい。郵政の委員会に出ているのは私なので、申し訳ないことをしてしまった。でも英語でちゃんと通じる説明ができたかどうか自信がないので、内心、ほっとした。仕方ないなあ。しかし、実際、Webアクセスは郵政(総務省)、機器やソフトのアクセシビリティは経済省と、変な住み分けができている日本は、おかしいと思う。わたしはどっちの委員会にも出ていて思うのだが、今後、Webをベースとしたアプリケーションやそれに対応した機器がどんどん出てくる。分ける意味は全く無い。ユーザーやメーカーにとってわかりやすい指針や制度を作成することが必要なのに、省庁間で別のものを出す競走をするのは、進む部分もあるのだが、国民には実にわかりにくい。ユーザーのことを第一に考えて、省庁の壁を越えた政策決定をしてほしいものだが、日本は100年経っても変わらないのかもしれない。


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