2002年CSUNツアーレポート:関根千佳(8)
3月24日 シアトルでの休日
朝、MSのKさんが迎えにきてくれて、関根は郊外にドライブした。広い広いチューリップの畑を見て、Deception Pathという不思議な名前の公園に行く。市内は雨模様だったのに、こっちは快晴でご機嫌である。西海橋のように早い流れの中を、あざらしが泳いでいるのが見えた。こちらの公園は御多分にもれず、ベンチからバーベキューこんろからトイレまで実にきれいに管理されていて、いつものことながら税金がちゃんと使われていることを実感する。夏場だけは車1台につき2〜3ドルはとるようだが、この時期は無料だった。奥さんのR子さんが美味しいサンドイッチを作ってくれていて、海をみながら、素敵なランチタイムを過ごした。かもめが「なんかくれ」とばかりにそばによってくるのを、しらんふりしてやりすごすのが面白かった。R子さんは以前、海岸でかもめにホットドッグをまるごとさらわれたそうである。海のそばの遊歩道を2時間くらい散策して帰った。 |
この日は、Kさん宅に泊めていただいた。地下の車庫を改造して、オーディオルームを自作したというので見せてもらった。床から壁から天井から、全部自分で作ったという。すっかりご夫婦ともアメリカンになっているなあと実感した。前にLAに住んだとき、隣の海軍引退者は自分で作った家を自慢し、家主だった若夫婦は、古い家を買って自分でそれを修理し、賃貸して収益をあげるのが趣味だと言っていたことを思い出した。アメリカ人は、インターネットでも書籍でも、家の修繕に関するノウハウ取得には本当に熱心である。フロンティア時代、自分で家を作っては移り住んでいた時代の名残だとは思うが、これはなかなか見習っていい性質だと思う。水が詰まっても電気が切れても、何にもできないで手をこまねいているよりは、応急処置くらいできたほうがかっこいいじゃないか。仕組みがわかっているほうが、家の売買でも強くなれるだろう。50年、100年経った家の方が、新築よりずっと高く売れるアメリカの不動産システムのほうが、ずっと家を大切にするんじゃないかと思う。 |