Last update: 2004/07/28
このデータ結果は、2004年6月22日に行われた「ここから始めるWebアクセシビリティ」出版記念講演会が行われた際に実施したアンケートをまとめたものです。72名の方にご協力いただきました。ありがとうございました。
1.Web作成に関連した仕事に従事していますか?
講演会の性格から、やはり制作又は制作に関係している人が多く来場されていました。
| 項目 | 回答数 |
A | 実際に制作している | 29 |
B | 作成に関連している仕事をしている | 20 |
C | 発注する側にいる | 10 |
D | 作成には直接関係していないが関心がある | 9 |
E | ユーザとして関心がある | 6 |
F | 全く関係ない | 2 |
2.WEBのアクセシビリティに対してどのような取り組みをしていますか。
企業の人が多いので、一定の努力はされているようです。
| 項目 | 回答数 |
A | 専門のセクションを設置して全社的な取り組みをしている | 11 |
B | 専門のセクションはないが、今後全社的な取り組みを検討中 | 13 |
C | 組織として前向きに検討している | 16 |
D | 個人的に取り組んでいる | 17 |
E | よく解からないので、これから検討したい | 9 |
F | その他
・アクセシビリティに対しての認識がない
・WEBに限らず情報通信分野全体にアクセシビリティを検討
・フリースペースにHPを置いているので難しい
・今後必要になると考える
・まだ手をつけていない
| 6 |
3.WEBのアクセシビリティについてどのような問題がありますか
実際にどのように考えて作って良いのか分からないと言うのが現状のようです。
| 項目 | 回答数 |
A | どのような人達が困っているのかがよく分からない | 14 |
B | どんなメリットがあるのか分からない | 0 |
C | 具体的に何をしたら良いのか分からない | 19 |
D | デザインやユーザビリティとの関係がよく分からない | 14 |
E | その他
・アクセシビリティに対しての認識がない
・WEBに限らず情報通信分野全体にアクセシビリティを検討
・フリースペースにHPを置いているので難しい
・今後必要になると考える
・まだ手をつけていない
| 22 |
4.WebコンテンツのJIS規格ができた事によってアクセシビリティは進むと思いますか。
参加者の多くはJIS規格ができた事によって、Webのアクセシビリティは進むと考えているようです。もっとも、そうあって欲しいという願いも入っているのかも知れないが……。
| 項目 | 回答数 |
A | かなり進むと思う | 16 |
B | 少しは進むと思う | 54 |
C | 余り進まないと思う | 2 |
D | これまでと変わらないと思う | 0 |
5.WebコンテンツのJIS規格を考慮したいと思いますか。
さすがに、ここに参加する人は関心がある人達なので意識が高く、殆どの人が考慮して作成すると答えています。
| 項目 | 回答数 |
A | 考慮して作成したい | 50 |
B | できれば考慮して作成したい | 20 |
C | 考慮したいが実際にはできないと思う | 0 |
D | WAIの国際規格に準拠したい | 2 |
6.今後、Webのアクセシビリティが進むには何が必要ですか。(複数回答可)
様々な形での情報提供が必要と感じているようで、総合サイトのようなものも必要なのかと思われます。また、本当にアクセシブルになっているのかを確認できる認証制度や機関が必要と思われます。
| 項目 | 回答数 |
A | 専門家のアドバイスが必要 | 18 |
B | 解りやすい解説書が必要 | 36 |
C | Webで情報提供が必要 | 29 |
D | 何らかの認証制度が必要 | 28 |
E | 時間と予算が必要 | 21 |
F | その他
- 製品・サービスの開発プロセスにアクセシビリティ評価が組み込まれること
- 啓蒙活動
- アクセシビリティを手軽に評価でき、改善提案ができるようにするための技術的支援手法
- ブラウザ提供会社の対応・ユーザの理解
- ムーブメントを興すことが必要
- 関係者・利用者の意識の変化
- 国・自治体の広報活動
- 多くの人にアクセシビリティに関する認知が必要
- 民間による先導的な実例
| 9 |
7.今回の記念講演会の内容はどうでしたか。
さまざまな人がいる場合、どのレベルに会わせて話をするのか難しいのですが、主催した側としては嬉しい結果となりました。
| 項目 | 回答数 |
A | 参考になった | 52 |
B | もっと詳しい話を聞きたかった | 15 |
C | 難しく解りにくかった | 0 |
D | 知っている事なので余り参考にならなかった | 5 |
8.Webのアクセシビリティについて何かご意見等ございましたら、ご自由にお書きください。
- JIS対応を製品別に検討しつつ、取り組んでいるがなかなか難しいが少しでもアクセシビリティ向上できるようにしたい。
- 制約の有無を心配することなく利用できるようJIS化を期に前進したい。
- アクセシビリティの意識をもつ機会がない。
- 自分できることから始めたい。
- 子供たちにも知って欲しい。
- クライアントにアクセシビリティの価値を知ってもらえるか不安。制作側だけの興味・理解・取組みだけで実現できるのか疑問。
- JISが一般的なものになるとよい。
- 遵守され、お手本になるサイトが増えるとよい。
- すべての人が使いやすいというのは難しい。個別対応が必要なのでは。
- 国、自治体、企業がどう取り組んでいるか定期的にレポートして欲しい(WEB上で)。
- 一情報媒体として有意義な第一歩。
- 基本的な考え方やテクニックを含めSEOと共通する部分が多く共感しました。
9.今回の記念講演会や講演者について何かご意見等ございましたら、ご自由にお書きください。
- 出版おめでとうございます。
- これからがんばりましょう。参考になりました。
- 制作者の意識のもち方が参考になった。
- 読み上げソフトが早すぎ、分からなかった。初めて聞く人へもっと配慮が欲しかった。
- 当事者の実演がよかった。
- 手話通訳の方がいらしたのはよかった。
- 会場まで行き着くのに苦労した。
- レジュメの配布が欲しかった。
- もう少し複雑なデモを見たかった。
- 休憩が細切れにあってよかった。
- 基本的でわかりやすかったが、もう少し別の視点からの講演を望む。
- 担当している自治体webのALT属性やテーブルを見直したい。
- やわらかい説明がよかった。
JIS規格がでて2ヶ月近く経ちます。メディアでも取り上げられる事も多く、講演も数多く開かれています。また、JISに対応させる作成ツールやチェックツールも発表され、制作会社も対応?を売りにするするところもあらわれるなど、JISを作った当事者が言うのも変ですが、思ったより反響が大きかったように感じます。
公的機関でもまだまだ進んでいないWebのアクセシビリティですが、これをキッカケに、大きく前進して行ければと考えていますし、その役割を担っていかなければと責任も感じております。このアンケートを取った講演会に来られた200名近くの方は、アクセシビリティに意識があったか興味を持たれた人だと思いますので、JIS規格や本書の発行を機に、より多くの人が使えるWebサイトが作られ、それを広めていく事に共感して頂き、協力して頂ければ幸いです。